夫婦の修復事例

依頼者
K子さん(38歳)
お相手
夫Cさん(37 歳)
子供
2人
結婚生活
11年目
相談内容
離婚を回避を希望
復縁難易度
難易度: E(話し合いが困難)
修復期間
1年1カ月

自分から離婚と言った場合の修復事例

自分から離婚と言った場合の事例

話し合いで夫が離婚を焦っている。「お前は悪くない」と言うモラハラ夫の心理は?話し合いで譲らない決意がある、保身の強い夫の言葉とは?離婚を迫る夫の本心を知って離婚を避ける方法を事例で紹介しています。

メールでご相談を受ける

K子さんは12年前に夫のCさんと職場 で知り合われ、2年くらいの交際を経て成婚をされたそうである。成婚されすぐにご懐妊をされ現在、小学生のお子さんが2人いる。賃貸ではあるが戸建ての住まいで円満に暮らしていたつもりであったそうである。

ところが問題が起きる1年くらい前から家計のことやお子さんの進学、 将来の住居購入のための貯 蓄のためにK子さんが日中にパート勤務を開始されるようになってからご主人とのすれ違いや喧嘩が増えてしまわれたそうである。K子さんはパート勤務の後、 職場の仲間にお茶に誘われるなど人付き合いが増えてしまわれ、帰宅も遅くなるようになられ、家事も以前の専業主婦であった頃と比べて相当に疎かな状態で あったそうである。
いくらご主人から家事を指摘を言われてもK子さんは職場の仲間から言われていた考え方が理由でご主人の進言を聞き流してしまうことが増え、お互いに話しを 避けてしまうという状態が普通と感じるようになられたそうである。

そのような生活で1年くらいが経過した11年の4月の中旬に5月の連 休を前に、ご主人から家族旅行の提案があり、その際に連休はパート勤務の都合や仲間との集まりを理由に自分は行けないから3人で行って下さいと冷たく返答をされてしまったそうであ る。それまでは温厚に我慢をしてくれていたご主人がかなり激しく声を荒げて、いつも職場を優先する発言や態度の振る舞いについて批難する言葉を向けて来た そうである。K子さんからの言い返しが原因で激しい口論となり出て行けと罵倒をされてしまったそうである。K子さんは悔しさからパート仲間の女性(主婦 40代)にメールをされ、その女性の進言ですぐに家出をされ、その女性の住まいに身を寄せたそうである。しかし家出を進言した仲間は家族の都合でK子さん を何日も泊らせることができず、K子さんも意地があり帰宅したくない理由からその女性がパチンコで知り合われた独身の40代の男性を紹介され、その男性の アパートで何日か過ごすつもりで滞在を開始されたそうである。そこからパート先に出勤をされるなど家出から1カ月近くが経過してしまわれたそうである。何 度かご主人から喧嘩のお詫びや謝罪、帰宅して欲しいとメールが来ていたが応答をせずに無視をしていたそうである。あまりに返答がないことに困られたご主人 が会社を休んでK子さんの勤務先に話し合いに来られたそうであるが、その際にご主人からは2人での話し合いを希望されたそうであるが家出を進言した女性が 話し合いに加わり、話し合いに介入されたことが原因で話しがこじれてしまい、その女性からご主人にK子さんが40代の男性と再婚を前提で暮らし始めてい る、慰謝料を2000万円用意しろのような酷い話しをされてしまったそうである。話し合いは決裂し、K子さんの浮気?滞在先の真相を知って失望したご主人 から離婚したいと言われてしまう状態に陥ってしまう。K子さんから弁明をしようとされたがその女性に遮られてしまい、ご主人から家の中のK子さんの衣類な どを実家に送る、子供には会わせないなどと激しい罵倒を受けてしまう。

話し合いの直後に、K子さんは何度か帰宅したいことをご主人にメール をするが浮気が許せない、 信用できないという突き放すような返答しか得られず、急にご主人から衣類などの荷物が送られて来た実家にこの別居問題が知られてしまい、親からの厳しい意 見などもありK子さんは仕方なくワンルームの安いアパートを借りて転居をされ一人暮らしを開始されたそうである。転居をされてからご主人に事情と住所を メールで伝え、離婚はしたくないことを伝えるが、ご主人から離婚届が郵送され、その後その書類に署名捺印をして送り返せという離婚を迫るメールが頻繁に来 るようになり、何度かメールでの話し合いをされたそうであるが、ご主人の言い分が変わらず決裂。
その後、メールも返答が得られない状態になられてから当方にメールにて相談。

夫の心理と難易度を分析提示

14項目のチェックシートと40項目のご主人の人格分析のシートにお 答えいただき、経緯からの ご主人の心理分析の結果、ご主人がK子さんの浮気問題、家出先のことで相当にショックを受けて許せない気持ちになられていること、パート勤務をされてから 自分勝手な行動が増えていた不満、元々K子さんの勝気な性格で気の強い面、自己中心的な思考であったり思いやりに欠ける面、家事を含めたルーズな生活習 慣、などパート勤務を始めて周囲との関わりの中で家庭での振る舞いが悪くなったことへの不満が大きいことを分析提示をする。

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当方はきちんとした修復のために家出先での浮気?の疑いについてある程度K子さんに強く問い詰めをして真相を把握しようと努力はしたが、K子さんからはど ういう会話をしていたか忘れた、再婚の約束はしていない、覚えていない、寝泊りはさせてもらったが自分は朝が早く相手が就寝中に出勤することがほとんどで 相手の帰宅がいつも23時以降で自分は寝ていて覚えていない、生活時間帯が擦れ違い、料理などもしていない、間借りという感じだった、との自己申告が変わ らない。ただし、当方は過去19年の修復経験からK子さんが重大なことを伏せていることを察知し(職場の女性の言動とそれを聞いたご主人の反応から逆算) 大きな過ちを隠している前提での慎重な姿勢での対話指示をする方針としる。

ご主人からの離婚要求について、口論で譲歩せずにK子さんの1泊のつもりの家出から仲間の助長があり引くに引けなくなられての長期家出からの別居が離婚要 求の起因ではあるが、最初の話し合いに当事者ではない仲間を加えたことと、ご主人を失望させて悲しませてしまうような家出先の暴露などご主人に感じさせた 失望感の大きさが原因と指摘をする。
2人の共通知人が少なく、ご主人の失望の大きさとK子さんの良識に欠落した家出先の問題など両家の親を介入させられる状態ではなく、人の輪を 重んじる当方が多く活用する手法が初期の段階では誤解が大きく、すぐには使えない案件であった。

ご主人はお子さんにK子さんを会わせたくない、家出をして独身男性と 暮らすような妻との話し合 いはする必要がない、初対面の女性から良識に欠落した偉そうな意見を言われたことが悔しい、今の勤務先で就労している限り改心はしないという決め付けがあ ることを提示し、問題点の改善を自己改革として意識していただくよう指示し、勤務先を変えること、変えた勤務先で1カ月以上就労してからご主人に面会を求 めて謝罪を伝えていただくよう指示をする。

就労先を変える準備の期間となる。ここでこの期間で非の自覚をきちん としていただく。
これから謝罪や弁明、離婚撤回のお願いでご主人と向き合うに当たっての注意事項の提示と非の自覚の課題への取り組みときちんとした謝罪の伝達のための対話 マニュアルの作成に入る。このタイミングでK子さんに自分の親にはまだ動かないで欲しいことを伝えること、両親が不安にならないよう随時、経過は親に電話 か訪問で伝えるようにとの指示をする。
非の課題の回答を基にご主人への謝罪のために、きちんとした非の自覚、家事の放棄に近いルーズな振る舞いや感謝の気持ちの欠落の自覚と伝えたい謝罪につい ての課題に取り組んでいただく。
妻として、母親としての良識と愛情と責任感について、パート勤務を始めてから周囲に同調し、自分勝手な振る舞いが正しいと思い込んでしまった非について自 覚をしていただく。
家族としてご主人へお子さんへの謝罪やご主人との溝をどう弁明するか、ご主人との共有共通の価値観など謝罪伝達をする言葉について、ご自身の嫌悪・不審行 動が離婚問題の原因と自覚していただき、今後どうご主人と向かい合っていくべきかを考えていただく。
ご主人に対して、離婚したくない理由の説明、結婚した理由の説明。家出の滞在先の問題の経緯説明も含めた自覚した非の謝罪についての課題に取り組んでいた だく。しかしその取り組みの途中でK子さんの両親がK子さんに無断でご主人に謝罪訪問をされてしまい、お子さんが相当に不安な気持ちに陥られてしまうという事態が起きてしまう。

着手から2カ月が経過し、K子さんからご主人に会って話しがしないこ とをメールで伝えていただ く。その際に就労先を変えたこと、今は真面目な人の多い職場であることや課題で考えた謝罪などを話していただくが、その際にご主人から先日、両親が家に来 て話し合ったが子供は自分が引き取りこのまま離婚をしたいと話したということを言われてしまう。マニュアル厳守でその後もご主人に謝罪を伝えていただく が、ご主人からは、信用できない、子供の母親として失格だと思う。離婚したい決意は変わらない。との返答に至る。

再度1ヶ月は待つように指示する。最低限、ご主人やお子さんの健康 や近況を尋ねたり自身の健 全な近況を伝える連絡を入れるよう指示し、ご主人や家族に対して気持ちの放置と思われない連絡を継続するようアドバイスする。

この話し合いでのご主人の言い分からK子さんに課題として、ご主人や お子さん、ご主人の両親か らの視点で自身がどう見えるのか?妻として母親として嫁としての自分についての後悔と反省・非の自覚、について考えていただくよう指示をして、課題に取り 組んでいただく。
ご主人の失望した気持ち、パートでの就労以降の身勝手な行動に関しての反省についてきちんと自身の非を理解できるまで非の自覚課題を継続する。
非の自覚課題の回答のやり取りをしながら次回の話し合いでの論点を中心とした謝罪のマニュアルとご主人の両親に対する謝罪対話のマニュアルを作成する。

1ヵ月程度が経過したタイミングでご主人にメールを入れていただき、 了承を得てからご主人の実 家に電話を入れ義父母にきちんとアポを得て謝罪に伺って話し合っていただく。
マニュアルを基にして非について謝罪頂き、離婚したくない理由、身勝手な振る舞いの謝罪と理由説明、離婚の意思がないことを伝えていただく。義父母の理解 は得られるが、ご主人自身の落胆が大きく本人は離婚以外の結論が考えられないだろう、今度我々からも話しておく、との返答になる。
K子さんがこの冷却の期間でお子さんに会いたいという気持ちになられ、何度かご主人にメールをされる (当方の指示ではなくK子さんの無断行動でのメール送信)が、ご主人からは離婚が決まってからでなければ会わせたくない、子供のためにも引っ越しも考えて いるという返答に至られてしまう。

子供に会いたいと言われたことからご主人に警戒心が起きてしまい、ま た離婚要求のメールが激し く来る状態に陥られる。

一旦は会って話して子供の気持ちをわかってあげたいなら会うなという 言葉を承諾され聞き入れて から離婚の催促は落ち着いたが、その後で両家の親同士の話し合いがあり、ご主人からの離婚催促が激しくなる。メールがあるたびに、ご主人には離婚したくな い理由を明記した応答をしていただく。
ご主人から、「家出とか浮気のこと、喧嘩のことは聞きたくないからもう謝らなくていい、パートに出るようになってからの態度が本心なんだと思えている。何 度も謝られても決心は変わらない。もう決めたことだから遅い」などの離婚し考えていないとの返答内容に至る。

近況伝達は続けるがご主人の気持ちを考えて1カ月の冷却を指示する。
お子さんの誕生日もクリスマスや年始もお子さんへの直接の連絡やご主人に記念日を意識したメールをしないよう指示をする。


お子さんの誕生日まで数日と迫ったタイミングでご主人に会って話したいことを伝え、マニュアルに沿って誕生日を私が祝福できる資格がないことはわかっ ているという話しと離婚の決断までせめてあと6ヶ月の猶予が欲しい提案をされる。
ご主人からは猶予は考えられない、離婚に合意して離婚届への署名・捺印を強い口調で迫られてしまう。この場合、記載しない理由を長く話すよりも記載できな い家族愛の気持ちを素直に話すほうが応じてもらえないことをわかっていて何度も要求をしているご主人の気持ちが楽になるケースが多い。平行線の場合は相手の言い分を良く聞いて、言い返しや自分の発言は相手の発言を言い終わるまで聞くことなどセオリーがある。
(修復対話へのセオリーは有料相談着手後に提示))

関係修復に向けた行動を開始

年末年始を考慮し3ヶ月の冷却期間を置く。ただしご主人へのメールと 義父母への電話など定期的 な連絡は当方が文案を事前にチェックし、伝達を継続いただくよう指示をする。

年始にメールにて話し合いを求めご主人と会って話せるが、今後の話し 合いでも離婚同意の返事を してくれないなら会いたくない、などを理由に断られてしまう。この話し合いで相当にご主人が落ち着いている様子で、子供はやはり寂しい様子だ、子供には母 さんは仕事のことで家を空けているという言い方をしているなどかなり詳しい近況や実情を聞くことができた。
離婚要求の決断理由として喧嘩や家出だけなら子供の面倒をみるなどもこともあり許していたが、帰って来いと言うメールに返事をしない態度とか、帰って欲し くて話し合いに勤務先まで行ったのに知らない女性が話しに入って来たり、急に高額な慰謝料と言われても常識じゃないだろうと呆れた、そこまでは許せても知 らない男性と暮らしているということを突然に話し合いで知って失望をした。どういう理由かは聞きたくないが浮気は絶対に許せないし消せないと思った。子供 の花親としてきちんと責任を感じているのなら離婚に応じてもらいたい、と言われてしまう。

話し合いでの詳細をお聞きし、次の話し合いまで2ヶ月の冷却期間を置 く。
この期間で非の自覚課題を再度、行っていただく。ご主人の言い分から家出先、浮気問題の真相をきちんと話していただき対話マニュアルを再度訂正する。義父 母の仲裁前提で家族に対する良識の謝罪について改心を伝えるマニュアルを作成する。

冷却期間が空けたら話し合いの仲裁を頼もうとした義父母からK子さん に連絡があり、ご主人がこ の何日か体調を崩して会社を休んでいる。どうやらインフルエンザのようだとのこと。義父母の了承を得て、家出以来10カ月ぶりに看病ということで帰宅をし ていただく。
お子さんの食事の支度などの家事も含め1泊していただき看病や家事をしていただく。特にその際にご 主人からの拒否はなかったが、お子さんが相当に両親の問題を察して心にダメージを受けている様子であった。それから数日後、回復したご主人と話し合いをし ていただく。子供は我々が離婚するということはわかっているようだ、可哀想だとは思うが、許せない、申し訳ないという言い方をされてしまう。
その先の謝罪をしていただくがご主人が聞き入れる様子がない。
義父母を交えて話し合おうとしたがご主人が今は決められないとの返答に至られ話し合いを拒んでしまう。ご主人の気持ちが揺れ始めたのである。(逆の場合、 ご主人が家を出ての離婚要求の場合でも半日でもご主人が帰宅し家で日常生活を数時間でも帯同されると揺れが起きるケースが多いです)その後、週末にK子さ んが家事や話し合いのために帰宅する状態となり2カ月程度が経過する。

ご主人の様子の変化から義父母は交えない方針とする。2か月が経過し たタイミングで離婚したく ない、家に戻りたいという話しをしていただくが、浮気が許せないという理由で拒まれてしまう。その話し合いから1カ月が経過した12年の5月に再度、きち んと話したいことを伝え、話し合いが実現する。
この話し合いで、ご主人が離婚は今すぐでなくてもいい、しばらくは考えたいという結論に至る。家に来るのは構わないが一緒にまた暮らせる気持ちでもない。 せっかくワンルームを借りているのだから仕事の日はアパートで暮らして欲しいと言われてしまう。(疑心が強いことが理由)しかし離婚について保留を言って もらえた。

週末に帰宅する 姿勢で1カ月が経過した6月の下旬にご主人から話しがあり、来月の月末を目処に アパートを解約して子供のために帰って来て欲しいと言っていただけ、12年7月上旬に義父母を交えた話し合いがあり、7月の中旬にK子さんの引っ越しをされ、完了する。

離婚回避できた方法を解説