離婚回避できた?離婚したくない場合の奥の手と心理学の対処法

離婚回避を考えるなら、まず夫・妻がなぜ離婚を考えるようになったのかを理解し、現在の夫婦関係に合った対応を考える必要があります。謝罪を繰り返したり、長いLINEを送ったり、何度も話し合いを求めたりすることで、かえって相手の負担を増やしてしまうこともあります。

このページでは、心理学に基づいた離婚回避の話し合い方や避けたい行動のほか、離婚したくない場合の奥の手、別居中の対応、離婚調停などについて、夫婦関係と法律の両面から具体的に解説します。

目次 表示

離婚回避したいときに最初に考えること

離婚を切り出された後の話し合い

離婚を回避したいとき、最初に考えるべきなのは「どうすれば相手の気持ちを変えられるか」だけではありません。

夫・妻が離婚を考えるまでに、夫婦の間で何が起きていたのかを整理することが大切です。

夫婦関係の悪化には、喧嘩、会話不足、家事や育児の負担、価値観の違い、浮気、生活態度など、複数の問題が重なっていることがあります。

「もう疲れた」「一緒にいても幸せではない」と言われた場合も、その言葉だけを離婚理由と考えるのではなく、いつ頃から夫婦関係が変わったのかを振り返る必要があります。

離婚回避は、相手を説得することから始めるのではなく、これまでの夫婦関係を理解することから始まります。

離婚したくないなら今やるべきこと

別居した妻の心理

離婚したくないならやるべきことがあります。夫・妻があなたとの離婚を考えるようになった理由、経緯をきちんと聞き取って下さい。

確認しておきたいこと
  • 離婚を考えるようになったきっかけ
  • 結婚生活の中で不満や負担に感じていたこと
  • 今後も話し合いを続けられる状況にあるのか
  • 自分の言動で傷つけてしまったことはなかったか

「いつ頃から離婚を考えるようになったのか」「結婚生活の中で何が一番つらかったのか」をきちんと聞き取って下さい。

「性格が合わない」という言葉の背景に、喧嘩のたびに否定されたことへの苦痛があるかもしれません。「もう疲れた」という言葉の背景に、家事や育児を一人で抱えていた期間があるかもしれません。

表面的な離婚理由だけではなく、そこに至った経緯を知ることが、その後の対応を考える材料になります。

離婚回避相談でわかること

離婚を切り出された後は、自分だけで考えていると、相手の心理や今後の対応を判断できなくなることがあります。

「もう離婚を決めているのか」「まだ話し合う余地があるのか」など、現在の状況を整理することが重要です。

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  • 夫・妻が現在どのような心理状態なのか
  • 離婚意思がどの程度強いのか
  • 夫婦関係を修復できる可能性が残っているのか
  • 今の段階で避けたい行動は何か
  • これから優先して考える対応は何か

同じ「離婚したい」と言われたケースでも、夫婦によって背景は異なります。

話し合いには応じるケースと、会話そのものを拒否しているケースでは、同じ対応を取ることはできません。

まず現在の関係を整理してから、そのご夫婦に合った対応を考えることが大切です。

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離婚したくないならやってはいけないこと

旦那から別居を迫られた

離婚を切り出された後は、「何とか気持ちを変えてもらいたい」と焦ってしまいます。

しかし、相手が離婚を考えている時期に、説得や確認を繰り返すと、夫婦間の距離がさらに広がることがあります。

LINEで離婚について議論することもおすすめしません。

文章では相手の表情や声の調子が分からず、長いやり取りになるほど、説明・反論・説得の繰り返しになりやすいためです。

その場で離婚の結論を出そうとしない

無理に説得をしない

離婚するのか、しないのか」をその場で決めようとすると、話し合いが対立になりやすくなります。

離婚したくないという自分の意思を伝えることは必要ですが、相手にもすぐ答えを変えてもらおうとしないことです。

相手が何を考えているのかを聞き、後からもう一度話せる関係を残しておくことを考えます。

毎日のように話し合いを求める

浮気が原因で離婚危機

一度話し合っても相手の気持ちが変わらないと、「もう一度話せば分かってもらえる」と考えてしまいます。

しかし、相手がすでに自分の気持ちを十分伝えたと思っている場合、繰り返しの話し合いは説得と受け取られることがあります。

離婚について話す必要がある場合も、一度の話し合いで結論を出そうとせず、相手の反応を見ながら次の機会を考えます。

離婚を切り出された後に雑談LINEを続けない

修復までの期間がわからない

離婚を切り出される前まで普通にLINEをしていた夫婦でも、相手から離婚の意思を示された後は、同じような雑談を続けない方がいい場合があります。

例えば、

用事がないのに「今日はどうだった?」「お疲れさま」「今何してる?」などと送ることを続けると、相手にとっては夫婦関係を続けるよう求められているように感じられる場合があります。

相手が離婚を考えている状態では、このような連絡でさえ負担になることがあります。

離婚を切り出された後は、用事のない雑談LINEをいったん停止して様子を見て下さい。

必要な連絡がある場合は、要件だけを簡潔に伝えます。これは相手を無視するという意味ではありません。

相手が夫婦関係について考える時間を持てるように、こちらから連絡を増やさないという対応です。

LINEで離婚について議論しない

妻の浮気発覚後

「なぜ離婚したいの?」

「自分は変わるから考え直して」

「子どものためにも離婚しないで」

「今までのことを説明してほしい」

このような内容をLINEで何度も送ることは避けます。

文章で離婚について話し始めると、相手の返信を待つ時間も含めて、長いやり取りになりやすくなります。

返信の内容に反応してさらに説明を送り、また相手から返事が来るという状態になると、夫婦関係の話がLINEだけで続いてしまいます。

離婚について伝えたいことがある場合も、LINEで議論を続けるのではなく、必要な内容だけ伝えて終えることをおすすめします。

長文LINEを何度も送らない

謝罪や反省を一度に伝えようとして、長い文章を送ってしまうことがあります。

「自分が悪かった」

「これから変わる」

「あなたの気持ちを分かりたい」

という気持ちを伝えること自体は悪いことではありません。

ただ、長文のメッセージを何度も送ったり、既読後に追加で説明したりすると、相手が返事をしなければならない状況になってしまいます。

反省を伝える場合も、一度にすべてを説明しようとせず、相手の受け止め方を見ながら対応します。

親族や友人から説得してもらう

夫に電話で謝る

「自分が話しても聞いてくれないなら、親から言ってもらおう」と考える方もいます。

しかし、離婚を考えている側からすると、親や友人まで説得に加わることで、自分の意思を周囲から否定されたように感じることがあります。

親族や友人に相談することと、相手を説得してもらうことは別です。

相談する場合も、相手への連絡や説得を依頼するのではなく、自分が感情的にならないための相談先として考えます。

子どもを理由に「離婚したくない」と繰り返さない

決め付けないことが大事

「子どものために離婚しないで」

「子どもがかわいそう」

と繰り返してしまうことがあります。

子どもの生活や養育について話し合うことは必要ですが、夫婦関係をどうするかという問題とは分けて考える必要があります。

相手が夫婦関係そのものに苦しんでいる場合、子どもを理由に説得されることで、さらに追い詰められたと感じることがあります。

子どもの話をする時も、夫婦関係の問題と混ぜず、必要なことを落ち着いて話すようにします。

離婚回避の話し合いの内容と進め方

どちらが悪い?

離婚を避けるために話し合う時は、相手を説得して気持ちを変えてもらおうとするより、なぜ離婚を考えるようになったのかを聞くことから始めます。

「離婚したくない」という自分の気持ちは伝えて構いません。

ただ、その後に自分の考えを長く説明したり、「どうすれば離婚をやめてくれるの?」と答えを求め続けたりすると、相手が話しにくくなることがあります。

離婚回避が目的の話し合いで伝えること
  • 自分は離婚せずに夫婦仲を修復してやり直したいと思っていることを伝える
  • 離婚せずにやり直してもらうために自分がこれからできることを約束として伝える
  • 夫・妻がまだ言葉にはしていない結婚生活でのあなたへの不満を教えて欲しいと伝える

最初に「離婚したくない」と伝える

夫の心理がわからない

離婚したくないのであれば、その気持ちを無理に隠す必要はありません。

「私は離婚したくありません。できるなら夫婦としてやり直したいと思っています」

と、自分の意思を一度伝えます。

ただし、ここで、

「だから離婚をやめて」

「もう一度チャンスをください」

と繰り返して説得するのは避けます。

自分の希望を伝えた後は、相手が何を考えているのかを聞く時間にします。

「なぜ離婚したいのか」を具体的に聞く

夫の様子がおかしい

「どうして離婚したいの?」と聞くだけでは、相手がうまく説明できないことがあります。

少しずつ経緯を聞いていきます。

例えば、

「いつ頃から離婚を考えるようになった?」

「結婚生活で一番つらかったことは何だった?」

「自分のどんな言動が嫌だった?」

「以前から言いたかったけれど、言えなかったことはある?」

といった聞き方です。

相手の答えに対して、すぐに、

「でも、それは違う」

「そんなつもりじゃなかった」

「あなたにも問題がある」

と返さないことも必要です。

まず相手が何を感じていたのかを最後まで聞きます。

離婚を切り出した時の言葉だけで相手の心理を決めつけない

離婚を切り出した時の言葉には、その時の感情が表れることがあります。

ただし、一つの言葉だけで「相手はこう思っている」と決めつけることはできません。

例えば、

「もう話すことはない」

と言っている場合でも、怒りや疲れから話したくないのか、すでに気持ちを固めているのかによって意味は違います。

「あなたは悪くない」

という言葉も、相手が責任を感じている場合と、これ以上話し合いたくない場合があります。

「もう決めたから」

と言われた場合も、離婚の意思がどこまで固まっているのかは、その後の言動や具体的な準備まで見なければ分かりません。

言葉だけを都合よく解釈せず、いつから、何があり、どのような気持ちで離婚を考えるようになったのかを確認します。

離婚を切り出した直後の言葉で心理がわかる
  • 「何も話すことはありません」⇒自分の気持ちをわかって欲しいという心理
  • 「あなたは悪くない」⇒今はあなたとの話し合いを避けたい心理
  • 「もう決めたから」⇒あなたからきちんと謝ってもらいたい心理

自分の問題点を具体的に認める

妻に謝罪をする

「全部自分が悪かった」と謝るだけでは、何を反省しているのか相手には伝わりにくいものです。

例えば、

「怒っている時に相手の話を最後まで聞かず、すぐ言い返していた」

「家事を相手に任せたまま、自分は手伝っているつもりになっていた」

「仕事の疲れを理由に、夫婦で話す時間を後回しにしていた」

など、具体的な行動を振り返ります。

相手から指摘されたことだけでなく、自分では問題だと思っていなかった行動についても考えてみます。

これから何を変えるのかを伝える

妻が話し合いを親がる

「これから変わる」と言うだけでは、相手からすると以前にも聞いた言葉かもしれません。

そのため、何をどう変えるのかを具体的にします。

例えば、

「喧嘩になった時に、その場で言い返さず一度時間を置く」

「家事を頼まれてからするのではなく、担当を決めて続ける」

「仕事が忙しい時でも、夫婦で話す時間を確保する」

などです。

約束をたくさん並べる必要はありません。

相手が離婚を考える原因になった自分の行動を振り返り、現実に変えられることから考えます。

相手にも変わってほしいとすぐに求めない

夫婦関係が悪化していれば、「自分だけが悪いわけではない」と思うこともあります。

実際に相手側にも問題があるケースはあります。

ただ、離婚を切り出された直後の話し合いで、

「あなたもここを直して」

「自分だけ変わるのはおかしい」

と相手の問題を並べ始めると、話し合いが責任の押し付け合いになりやすくなります。

まず自分が変えられる部分を考え、相手の変化をその場で求めないことです。

一度の話し合いで離婚を取り消してもらおうとしない

夫婦問題が悪化した

相手が長い期間、夫婦関係について悩んできたのであれば、一度話を聞いただけで気持ちが変わるとは限りません。

話し合いの目的を「今日中に離婚をやめてもらうこと」にすると、相手の答えを急かしてしまいます。

相手が話してくれたのであれば、

「今日は話してくれてありがとう」

と終えることもできます。

その後の接し方や生活の中で、自分の変化を見せていく方が、言葉だけで説得するより伝わることがあります。

離婚回避する方法【ケース別】

結婚記念日は意識しない

離婚回避の方法は、夫婦の現在の状況によって変わります。夫・妻のどちらから離婚を切り出されたのかだけでなく、同居・別居、会話の有無、離婚を考えるようになった経緯などを確認して対応を考えることが大切です。

夫から離婚を切り出された場合

新婚で話しができない

夫がいつ頃から離婚を考えるようになったのか、これまで夫婦の間にどのような不満や問題があったのかを振り返ります。

現在も夫が話し合いに応じているのか、すでに距離を置いているのかによっても、離婚回避のための接し方は変わります。

参考:夫から離婚を切り出された場合

妻から離婚を切り出された場合

妻が離婚を考えるようになった理由だけでなく、それ以前から妻がどのような不満を抱えていたのかを確認します。

特に、以前から同じ不満を繰り返し伝えられていた場合は、離婚を切り出された時点だけで判断せず、そこに至るまでの夫婦関係を見直すことが必要です。

参考:妻から離婚を切り出された場合

別居中の場合

話し合いに疲れた

別居中は、会いたい気持ちを優先して連絡を増やすと、相手との距離がさらに広がることがあります。

別居に至った理由や現在の連絡状況を確認し、必要な連絡と夫婦関係についての連絡を分けて考えることが重要です。

参考:別居後に離婚を回避する方法

離婚調停を申し立てられた場合

夫婦喧嘩が離婚の原因

離婚調停まで進んでいる場合は、夫婦だけで話し合っていた段階とは対応が異なります。

離婚したくないという意思を示すだけでなく、調停への対応、生活費、親権、財産などの法律上の問題も整理しながら、夫婦関係をどうするのかを考える必要があります。

参考:離婚調停に対応する方法

家庭内別居の場合

別居してから気を付けること

同じ家で生活していても、夫婦としての会話や交流がなくなっている場合があります。

無理に関係を戻そうとするのではなく、まずは生活上必要な会話を保ち、相手が家庭内で感じている負担をこれ以上増やさないことを考えます。

参考:家庭内別居から夫婦関係を修復する方法

離婚したくない場合の奥の手を解説

夫婦関係が悪化した直後

離婚を回避するためには、話し合いや接し方を見直すことが基本になります。

しかし、離婚届への署名を求められている、別居や離婚調停の準備が進んでいるなど、時間的な猶予が少ないケースでは、通常とは異なる対応を検討しなければならないことがあります。

ここでご紹介するのは、そのような状況で選択肢となる方法です。

どの方法にもメリットと注意点があり、ご夫婦の関係や離婚がどこまで進んでいるかによって適切な対応は異なります。

まずは全体像をご確認いただき、ご自身の状況に当てはまるものがあるかを確認してください。

離婚したくない場合の奥の手

①離婚協議を急がない
②手紙で気持ちを伝える
③話し合いで離婚についての結論を先延ばしにする
④離婚届不受理申出を利用する
⑤夫・妻の親に仲裁をお願いする

それぞれ有効となる場面が異なります。状況に合わない方法を選ぶと、かえって夫婦関係が悪化することもあるため、ご自身の状況に合わせて判断することが大切です。

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離婚したくない場合の奥の手を使う前に

夫が離婚を決意した瞬間

離婚回避では、「奥の手」を使えば有利になるわけではありません。

まだ夫婦で話し合える状況であれば、まずは離婚を考えるようになった理由を確認し、関係を修復するための話し合いを重ねることが優先です。

次のような状況では、通常の対応だけでは間に合わない場合があります。

  • 離婚届への署名や押印を求められている
  • 別居や引っ越しの日程が具体的に決まっている
  • 離婚調停や弁護士から連絡が届いている
  • 財産分与や親権について具体的な協議が始まっている

この段階では、感情だけで判断せず、夫婦関係と法的な状況を整理したうえで対応を考えることが重要です。

これからご紹介する内容は、配偶者を説得するための方法ではありません。

離婚を避けるために、現在の状況で取り得る選択肢を整理するための考え方です。

①離婚協議を急がない

夫から離婚を切り出された

離婚したくないのに、相手の要望に流されて即座に離婚条件を話し始めると、「もう離婚は既定路線なんだ」と相手に思わせてしまいます。そこであえて協議そのものを避け、「急いで離婚に踏み切る気持ちはない」というメッセージを伝える手があります。

  • 離婚に向けた具体的な条件(慰謝料や親権など)をすぐに決めない
  • 追い詰められてサインしないように注意する
  • 同居を続ける余地があれば、相手が簡単に離婚届を提出しにくい状況をつくる

離婚届に署名や捺印をしてしまうと、後から「強引に書かされた」と主張しても通用しないケースが多いです。

相手からしつこく迫られても、冷静さを保ちながら「一度落ち着いて考えたい」という姿勢を明確にしておきましょう。

②手紙で気持ちを伝える

自分の非を自覚する

直接話すとお互いに感情的になりがちな場合、手紙という形で思いを伝えるのも有効です。

書き方のポイントは「誤解やトラブルを招きにくい表現を使う」「相手が冷静に読み返せるようにする」こと。謝罪だけではなく、今後どう行動を改めるのかを具体的に触れておくと、相手に「本気度」が伝わりやすいです。

相手が離婚を決意するまで辛かった思いに共感を示しつつ、「どう修復したいのか」「どんな言動を変えていくのか」を丁寧に言葉にしましょう。

例文はあくまで参考ですが、書き出しとしては以下のようなものが考えられます。

  • 「離婚したいと言わせるほど苦しませてしまってごめんなさい」
  • 「あなたが日頃どれほど我慢を重ねていたのか、改めて聞かせてほしい」
  • 「同じ失敗を繰り返さないために、具体的な行動を変えていくつもりです」

書くときは長すぎず、必要なポイントを簡潔にまとめるのが大切です。

手紙は後々の調停でも証拠になり得るので、暴言や責任転嫁は避け、誠実な姿勢を示すことが重要です。

③話し合いで離婚についての結論を先延ばしにする

妻の気持ちがわからない

夫や妻が「離婚したい」という気持ちを強く持っていると、つい「離婚なんてしないで」と説得したくなるはずです。しかし、あまりに説得の姿勢を強調すると、相手は「自分の気持ちを無視されている」と感じていっそう心を閉ざす場合があります。

  • 相手が離婚に至るまで我慢していた経緯を丁寧に聞く
  • しつこく説得せず「まだ話し合えている」という状況を作る
  • 相手の意見を否定するのではなく、思いの丈を吐き出してもらう

結論の先延ばしには、対立を激化させずに関係を修復していく猶予を作る効果があります。相手の本音に耳を傾けましょう。

④離婚届不受理申出を利用する

妻から離婚を切り出された

離婚届を勝手に提出されそうな状況では、市区町村役場に「離婚届不受理申出書」を提出し、一方的な離婚成立を食い止めることができます。ただし、この手段を相手に知られると「そこまでするのか」と逆効果になり、敵対心を煽るリスクもあるため、使いどころが難しい奥の手です。

  • 相手との関係が完全に決裂している場合の最終手段
  • 提出の事実を知られると怒りを買い、状況悪化の恐れもある
  • 提出は市区町村役場で可能だが、タイミングや使い方を慎重に見極める

どうしても離婚届を出される危険が高いときに限って選択肢に加えるとよいでしょう。

⑤夫・妻の親に仲裁をお願いする

仲裁を頼む

夫婦二人の話し合いが極端に進まないときは、相手の親に助けを求める方法もあります。

親は子どもの気持ちに寄り添いながらも、離婚に踏み切る前に「もう一度考えてみてはどうか」と説得してくれる可能性もあるでしょう。

とはいえ、親が出てくると余計に拗れたり、「もう私の親まで巻き込むのか」と相手を怒らせる可能性もあります。

親との仲が悪い、あるいは相手が親との確執を抱えている場合は慎重な姿勢を取ってください。

離婚したくない場合に確認しておきたい法律上のこと

妻が怒っている理由がわからない

離婚を拒否したい場合、夫婦関係の修復と同時に、現在どこまで離婚手続きが進んでいるのかを確認する必要があります。

協議離婚、別居、離婚調停、離婚裁判では、それぞれ意味が異なります。

離婚届は双方の合意がなければ成立しない

協議離婚では、夫婦双方が離婚に合意して離婚届を提出する必要があります。

そのため、離婚したくない側が同意していない段階で、相手から「離婚することに決まった」と言われても、それだけで協議離婚が成立するわけではありません。

ただし、離婚届への署名を求められている場合は、その場の勢いで記入しないことが重要です。

別居しても自動的に離婚になるわけではない

夫婦問題が悪化した

別居を求められたり、すでに別居になったりすると、「もう離婚するしかない」と考えてしまう方もいます。

しかし、別居しただけで婚姻関係が終了するわけではありません。

一方で、別居期間や別居に至った事情は、将来の離婚問題で重要になることがあります。

別居中は夫婦関係だけでなく、生活費、住居、子どもの養育などについても整理しておく必要があります。

離婚調停を申し立てられても、その時点では離婚にならない

調停を無意味にしない

離婚調停は、家庭裁判所で調停委員を介して夫婦が離婚について話し合う手続きです。

相手が調停を申し立てたからといって、その時点で離婚が成立するわけではありません。

離婚したくない場合は、その意思を調停で明確に伝える必要があります。

ただし、調停が始まった段階では、単に「離婚したくない」と言うだけではなく、これまでの夫婦関係や離婚に至った経緯について整理しておくことが重要です。

離婚裁判では離婚原因が問題になる

調停は怖くない

協議や調停で合意できず、離婚裁判になった場合は、相手が「離婚したい」と希望しているだけで直ちに離婚が認められるわけではありません。

裁判では、法律上の離婚原因があるかどうかが問題になります。

不貞行為、悪意の遺棄、一定期間の生死不明、その他婚姻を継続し難い重大な事由など、個別の事情を踏まえて判断されます。

そのため、裁判まで進んでいる場合は、夫婦関係の修復だけでなく、法律上の対応についても弁護士へ相談することが重要です。

離婚回避では夫婦関係と法律問題を分けて考える

夫から離婚を切り出された後の対処法

離婚を避けたい場合、法律上の手続きを拒否することだけに意識が向いてしまうことがあります。

しかし、離婚届を提出させないことと、夫婦関係を修復することは別の問題です。

反対に、夫婦関係の修復だけを考えて、調停や弁護士からの通知への対応を後回しにすることも避けなければなりません。

例えば、配偶者がすでに弁護士へ相談している場合には、夫婦関係を改善する努力と並行して、自分自身も法律上の状況を確認する必要があります。

平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について

離婚届への対応

離婚したくない場合は、離婚届に署名する前に、自分が本当に離婚に同意するのかを確認します。

勝手に提出されることが心配な場合は、離婚届不受理申出について市区町村の窓口に確認する方法があります。

弁護士から通知が届いた場合

しばらく自分から連絡しない

配偶者の代理人である弁護士から離婚を求める通知が届いた場合、感情的な返答をすることは避けます。

通知書の内容を確認し、自分だけで判断できない法律上の問題については弁護士へ相談します。

夫婦関係を修復したい場合でも、法的な手続きを無視する必要はありません。

法律関係の記事監修
梅澤康二 弁護士

弁護士法人プラム綜合法律事務所・梅澤康二弁護士

離婚回避する方法【まとめ】

離婚を回避する言葉

離婚回避では、「これをすれば必ず離婚を止められる」という方法はありません。

離婚を考えるようになった理由、夫婦の現在の関係、同居・別居、子どもの有無、浮気や借金などの問題によって、必要な対応は変わります。

まずは、配偶者がなぜ離婚を考えるようになったのかを知ること。

そのうえで、自分の言動を見直し、これまでと同じ夫婦関係を繰り返さないための行動を始めます。

離婚したくないという意思を伝えることは大切ですが、相手の返事を急かしたり、何度も説得したりする必要はありません。

また、離婚届、別居、離婚調停、弁護士からの通知など、離婚問題が具体的に進んでいる場合には、夫婦関係の修復と法律上の対応を分けて考えることも必要です。

現在の状況に合わない対応を続けるより、今の夫婦関係を整理してから次の行動を選ぶことが、離婚回避を考えるうえで重要になります。

ご自身の状況に近いケースからご覧ください。

喧嘩が多い夫婦の離婚回避

性格の不一致と言われた場合

夫の浮気兆候について

妻の浮気を疑う時にチェックすること

離婚回避の成功事例から分かること

離婚回避事例からわかること

離婚を回避できたご夫婦には、最初から関係が良かったという共通点があるわけではありません。

夫から離婚を切り出されたケース、家庭内別居になったケース、別居後に関係を見直したケースなど、状況はさまざまです。

ただし、関係が改善したケースでは、相手を説得することだけに集中せず、自分の接し方や生活態度を見直していることがあります。

また、一日単位で相手の反応を判断せず、数週間、数か月という期間で夫婦の会話や態度の変化を確認しています。

成功事例は、そのまま同じ方法を使うためのものではありません。

自分の夫婦関係と比較しながら、どのような経緯で関係が変化したのかを確認するためにご覧ください。

無視もモラハラ
離婚回避事例一覧

【離婚回避サポート成功例】

心理カウンセラーがサポートした離婚回避の成功事例を多数紹介しています。

よくある質問

本当の気持ちがわからない
離婚届に署名を求められたらどうすればいいですか?
離婚したくないのであれば、その場で署名する必要はありません。
「今は離婚に同意できないので、考える時間がほしい」と伝え、自分の意思を確認してから判断してください。
離婚届が勝手に提出される心配がある場合は、離婚届不受理申出について市区町村の窓口などで確認する方法があります。
離婚回避できる可能性はどのような夫婦にありますか?
夫婦関係が悪化していても、すぐに離婚が成立するとは限りません。
例えば、配偶者が話し合いに応じている、離婚を考えるようになった理由を具体的に話している、家庭内別居でも必要な会話が残っている、子どものことについて協力できているなどの場合には、夫婦関係について話し合う余地が残っていることがあります。
一方で、長期間にわたって完全に会話がなく、離婚後の住居や仕事、財産などの準備が具体的に進んでいる場合には、夫婦関係を戻すまでに時間がかかることがあります。
可能性を一つの数字だけで判断するのではなく、現在の夫婦関係を見て判断することになります。
離婚したいと言われた直後は話し合った方がいいですか?
相手が話せる状態であれば、離婚を考えるようになった経緯を聞くことはできます。
ただし、離婚したくないという気持ちを何度も伝えたり、長時間説得したりする必要はありません。
まずは相手の話を最後まで聞き、自分が離婚を望んでいないことを一度伝えます。
そのうえで、その後も話し合える状態を残すことを考えた方が、夫婦関係を見直す機会につながりやすくなります。
別居になったら離婚回避は難しくなりますか?
別居したことだけで離婚が決まるわけではありません。
別居をきっかけに夫婦が落ち着いて話せるようになり、関係を見直すケースもあります。
一方で、別居中に頻繁な連絡や突然の訪問、長文LINEなどを繰り返すと、相手がさらに距離を取りたくなる場合があります。
別居の理由と現在の連絡状況を確認したうえで、どの程度の距離を保つのかを考えることになります。
離婚回避でやってはいけない行動はありますか?
代表的なのは、長文LINEの連投、電話の繰り返し、返事の催促、感情的な責め、親族を使った説得、子どもを通じた伝言などです。
これらは、自分の不安を少しでも軽くしたいという気持ちから始まることがあります。
しかし、相手からすると、「返事をしなければならない」「また説得される」と感じることがあります。
離婚回避では、自分が安心するための行動なのか、夫婦関係を改善するための行動なのかを区別して考えることが必要です。
離婚回避を相談するタイミングはいつがよいですか?
「離婚したい」と言われた直後だけが相談のタイミングではありません。
家庭内別居が続いている、別居を切り出された、離婚届を渡された、離婚調停を申し立てられた、弁護士から離婚を求める通知が届いたなど、状況が進んだ段階でも、その時点でできる対応を考えることはできます。
夫婦関係について一人で判断することが難しくなったときに、第三者へ状況を話してみることで、自分では見えていなかった問題に気付くこともあります。


記事監修
高橋

臨床心理士・心理カウンセラー
高橋純代

金城大学大学院 人間科学研究科 心理学専攻 修了。

臨床心理士資格を有し、夫婦関係修復・離婚回避サポートを専門とする心理カウンセラーとして活動。

2003年より夫婦問題の相談に従事し、これまでに5,000件以上のカウンセリング実績を持つ。

離婚危機・別居・家庭内別居・不倫問題など、複雑な夫婦問題に関して心理学に基づいた実践的な改善アプローチを提供している。

この記事の著者プロフィール
復縁専科運営事務局・横山美咲
復縁専科運営事務局・横山美咲

横山美咲(よこやまみさき) 心理カウンセラー・日本心理学会認定・認定心理士 2016年より夫婦問題・離婚回避・復縁相談に対応。 別居・離婚調停・夫婦関係修復に関する相談を中心に、実際の相談事例をもとにした心理分析と対応アドバイスを行っている。