離婚したいと言われたら?修復への対処法とNG行動【弁護士監修】

夫・妻から離婚したい言われたら、どう行動すればいいのか頭が真っ白になるのではないでしょうか。

離婚は大きな人生の分岐点だからこそ、正しい対処法を押さえておくことが大切です。夫婦関係を修復し、もう一度歩み寄るための方法や注意点を詳しくご紹介します。

離婚したいと言われたら最初にすべきこと

離婚を切り出されると、衝撃や不安で感情が大きく揺さぶられます。しかし、冷静さを失ったままだと、相手との話し合いすらままならず、修復のチャンスを縮めるおそれがあります。

離婚話をされた直後に心がけておきたいポイントを紹介します。

無理に説得をしない

感情を落ち着けるための心掛け

相手に「離婚したい」と言われたら、まずは深呼吸して心を落ち着けることが重要です。慌てて相手を追及したり、泣き叫んだりすると、相手から「やはり理解してもらえそうにない」と思われる可能性が高まります。

  • 大きな声を出さず、落ち着いたトーンで話す
  • その場で体を離して深呼吸し、時間をつくる
  • 自分が不安になっている理由を紙に書き出す

一歩引いて冷静になるには、まず自分がどれほど取り乱しているかを把握してみてください。

離婚したい妻が指輪をはずす

相手が離婚を考える理由を探る

「離婚したい」と言ってきたパートナーは、それまでに長い時間をかけて悩んできた可能性があります。突然の宣言に思えても、水面下では多くの不満や不安を抱えていたのかもしれません。

  • 言い分を最後まで聞く姿勢を示す
  • 「何が一番つらかったの?」と相手の苦労に目を向ける
  • 否定ではなく受容を基本姿勢にする

この段階では、説得よりも「聞くこと」が大切です。相手の内面を理解しようとする姿勢こそが第一歩になります。

離婚を決意させた心理を理解するポイント

離婚を切り出す心理には、さまざまな背景があります。浮気などの直接的な要因だけでなく、「価値観のすれ違い」「コミュニケーション不足」「家事・育児の負担」など、多岐にわたる可能性があるものです。

浮気が原因で離婚危機

受容と共感アプローチを試みる

「離婚したい」と思うまでに至った理由を、まずは肯定的に受けとめる姿勢が必要です。すぐに謝罪や反論をしてしまうと、相手の気持ちがさらにこじれてしまう場合があります。

  • 「そう思っていたんだね」「理解できなくてごめんね」と共感を伝える
  • きちんと相手の言葉を遮らずに聞き、受け止める
  • 「そんなはずはない」「自分は悪くない」といった否定的な反応は抑える

相手が「自分をわかってくれている」「無下に扱われていない」と感じられると、話し合いの糸口ができやすくなります。

離婚を迷う

行動で信頼を取り戻す

円満な関係を維持するためには、日常の小さな行動がカギを握ります。たとえ謝罪の言葉を口にしても、昔と同じ言動を繰り返していては「やっぱり変わっていない」と思われがちです。

  • 生活習慣を見直す(家事の負担を公平にするなど)
  • 相手の悩みを定期的に聞き、必要なサポートを行う
  • 感情的にならない時間帯で会話し、落ち着いてやりとりをする

毎日の行動で相手を思いやる姿勢を示すことが、関係修復への大きな一歩につながります。

離婚を説得する

離婚したいと言われた後の対処法

離婚を避けたいなら、どのように説得するかよりも、まず「どんな行動で信頼を取り戻せるか」を考えることが大切です。

心理学的にも、行動の改善は言葉よりも強い説得力を持つとされます。

別居した妻と離婚したくない

避けたい感情的な対立

「ここでうわべだけの言い合いをしてしまうと修復が難しくなる」というケースは少なくありません。特に離婚話が出てからすぐのタイミングでは、一時的に感情が爆発しがちです。

  • 大声や罵声で相手を傷つけない
  • 相手を追い込むような表現(「裏切り者」「逃げるな」など)をしない
  • 相手だけでなく、自分のエゴも押し付けない

一度でも感情的に爆発してしまうと、相手は「もう話が通じない」とシャットアウトしてしまう恐れがあります。

折り合えない夫婦

別居や浮気を疑う場合の注意点

「離れたほうがお互い冷静になれる」と考えて早々に別居を提案したり、相手が浮気をしているのではと疑ったりすると、相手の心がさらに遠のくリスクもあります。別居を選ぶ前には次のような点を慎重に検討しましょう。

  • 別居開始で夫婦間のコミュニケーションの機会が激減する
  • 相手の浮気を疑って攻めると、関係改善の可能性が低くなる
  • 「夫婦関係の破綻」と見なされる危険性が高まる

もし一時的に距離を置く場合は、期間や連絡ルールをしっかり設定し、できるだけ関係を断ち切らないように意識してください。

モラハラは許せない

離婚したいと言われた後でやってはいけないこと

慌てて離婚回避に動こうとすると、かえって逆効果を生むような行動を取りがちです。自分が思わずやってしまいそうなNG行動を理解しておくことで、早めに注意を払うことができます。

離婚を迫られたら

悪化させてしまう典型的なNG行動とは

  • 相手の話を遮って、自分の意見だけを押し通す
  • 過剰な束縛や監視(スマホチェック、友人・家族に根回しなど)
  • 相手の言葉の真意を探る前に、すぐに浮気を疑う
  • 勝手に離婚届を取りに行き、脅しの道具にしてしまう

「絶対に離婚を認めたくない」という想いが強すぎると、結果的に相手を追い詰める言動に繋がりやすいので気をつけましょう。

わかってくれない

子どもの存在を盾にする

夫婦間でもっとも避けたいのが、子どもの存在を「離婚できない理由」として強く押し付けすぎることです。子どもは夫婦の問題で板挟みになりやすいため、むしろ相手の感情が悪化するケースもあります。

  • 「子どもがいるから離婚なんてありえない」と頭ごなしに断定しない
  • 子どもの気持ちを考え、まずは夫婦の関係を修復する話し合いを大切にする
  • 必要以上に子どもに「どっちについていくの?」と迫らない

子どもの幸せを最優先に考える姿勢を示すことで、相手の心が動きやすくなることもあります。

夫が譲らないから平行線

離婚回避事例から学ぶ修復への対処法

「実際に離婚直前までいったけれど、話し合いで元の関係に戻れた」という事例は少なくありません。多数の夫婦が関係改善に成功してきたケースから明らかになっているポイントをまとめました。

冷めた夫婦

離婚手続きが進む場合の対策

夫婦で話し合いを重ねても折り合いがつかず、調停や裁判といった法的プロセスに進むことがあります。そこに至ったからと言って、絶対に離婚が決まるわけではありません。以下の心構えを持ちましょう。

  • 調停委員に「修復を希望している」意志をはっきり伝える
  • 互いの主張を書面で整理し、感情的な対立を避ける
  • 自分の至らなさや責任も認め、相手との歩み寄りの余地を示す

もし離婚調停が不成立になった後で離婚裁判になっても裁判所が「夫婦関係が完全に破綻していない」と判断すれば、離婚が棄却される可能性もあるため、諦める必要はありません。

無視は離婚を切り出す前兆

離婚回避するために知っておきたいこと

離婚を望まない場合は、法律面の知識を押さえておくことで早まった手続きやトラブルを防止できます。

のどちらか一方が「もう終わりにしたい」と思っていても、協議離婚が成立しなければ簡単には離婚は決定しません。

離婚したいと言われた

離婚届は書かない・すぐに提出しない

相手が「もう離婚届を書いた」「今すぐ提出したい」と詰め寄ってきても、慌ててハンコを押して出してしまうのは危険です。一度受理されると効力が大きく、取り消すのは困難です。

  • 相手に強く迫られても、「今はまだ早い」と冷静に伝える
  • 絶対に自分の意思が固まらないまま、役所に行かない
  • 「離婚届不受理申出書」を役所に出しておくのも一案

どうしても相手が行動しそうな場合は、不受理申出書を提出しておくことで一方的に離婚届けを出されるリスクを防げます。

離婚届を書くことは拒むべき

離婚調停・裁判への対応策

離婚問題が調停や裁判へと進んだ場合も、修復への道が閉ざされるわけではありません。第三者が介入することで、意外にも気持ちが整理され、話し合いの糸口が見えるケースもあります。

  • 調停委員には「もう一度やり直したい」気持ちと具体的な理由を伝える
  • 絶対に嘘は言わない
  • 相手の言い分を冷静に受け入れつつ、妥協点を探る

相手も同じように悩んでいる可能性が十分あり、あなたの誠実な姿勢が伝われば可能性は残されています。

妻から離婚を迫られた

離婚回避の相談について

復縁専科では、夫婦関係修復を目指す方に向けた無料のメール相談に対応いたしております。

「夫・妻から離婚を切り出されて混乱している」「どうやって謝ればいいのか分からない」など、どんなお悩みでも気軽にお問い合わせください。

一人で抱え込まないで、まずはお声がけいただければと思います。夫婦間の問題は感情が交錯し「もうこれ以上無理だ」と思いやすいですが、実際に統計上は約90%近い方が離婚を回避を果たしているというデータもあります。

メールでの相談は無料

・離婚を回避できる可能性と修復に必要な期間の目安がわかります。

・夫婦仲を修復するための心構えと取り組みの流れがわかります。

・夫、妻が言葉にしていない離婚したい本当の理由がわかります。

離婚回避カウンセリングとメール相談

メール相談フォームから無料でのご相談を受け付けています。「もうひとりでは限界」「どうやって話し合えばいいのか分からない」など、どんなお悩みでもお気軽にお問い合わせください。

離婚回避するための問題点を前向きに改善する方法やコミュニケーションの改善のコツ、自分と相手との考え方の違いを理解することで的確に自分自身を変える方法など、離婚回避するために重要なポイントを整理することができます。

一人で悩まずお気軽にご相談ください。

ご相談から分析の提示・有料サポートまでの流れ

よくある質問

夫・妻から離婚したいと言われたのですが、どうすればいいですか?
感情的にならずに冷静に夫・妻の言い分を聞いて気持ちを理解できるようにして下さい。
夫・妻から離婚したいと言われた後で家を出ていくと言われました。どうすればいいですか?
離婚を切り出された直後に別居をしてしまうと2人で話し合いをする機会が少なくなってしまいます。なるべく家庭内別居状態でもいいので同居状態を維持できるように別居を引き留めて下さい。
夫・妻から離婚したいと言われた理由がわかりません。浮気が怪しいと思うのですがどうすればいいですか?
離婚したいと言われてすぐに浮気を疑うと夫婦としての信頼関係を壊してしまいます。まずは浮気を疑ってもしばらく様子を見て下さい。

離婚回避に役立つ心理学の知識

夫婦関係を再構築するためには、相手の心理を理解することが重要です。「なぜそんなに離婚を急ぐのか」「どんな言葉や態度に傷ついてきたのか」を知ることで、無意識にしていた行動の改善点が明確になります。

  • 相手の言葉の裏に隠れた本音をくみ取る
  • 価値観の違いに焦点を当てて、すり合わせを行う
  • 過去の謝りきれていない部分があれば改めて誠意を示す

心理分析をもとにしたアプローチは、単なる「謝罪の言葉」や「説得」だけよりも、より深い部分で相手の心を動かすことができます。

まとめ:離婚危機を乗り越えるために 離婚危機に直面すると、絶望感から「もうダメだ」と思い込みがちです。しかし、30年以上の経験を重ねてきて分かるのは、「どんなに絶望的に見えても、正しいステップを踏めば修復できる可能性は高い」ということです。

  • まずは衝撃を受け止め、自分自身を落ち着かせる
  • 相手の心理や不満を理解しようとする姿勢が大事
  • 感情的な行動や子どもを巻き込む言動は控える
  • 改心を具体的な行動で示し「変わろう」という意志を見せる
  • 裁判や調停に進んでも諦めない
  • 専門家やカウンセラーのサポートを受ける
円満な夫婦

離婚したいと言われた後の対処法のまとめ

離婚危機において大切なのは、相手を責めることではなく、まずは「なぜ相手が離婚を考えるに至ったのか」をしっかりと理解する姿勢です。

焦りは禁物。自分自身の至らなさに気づき、行動を変えていく努力こそが相手の心を動かすカギとなります。

  • 「離婚したい」と言われたら、まずは落ち着く
  • 相手が離婚を考える理由を遮らずに聞き、受け止める
  • 具体的な行動改善(家事や育児、コミュニケーションの見直し)を続ける
  • NG行動(感情的な対立、無理強い、子どもの利用)は避ける
  • 離婚調停を申し立てられても修復の余地はある
  • 心理カウンセラーや弁護士の力を借りるのも有効

離婚の危機を迎えても、粘り強くコミュニケーションを重ね、誠実に向き合う姿勢があれば、多くの場合で修復への道が開けます。

記事監修弁護士
梅澤康二 弁護士

【記事監修】弁護士法人プラム綜合法律事務所・梅澤康二弁護士

この記事の著者プロフィール
復縁専科運営事務局・横山美咲
復縁専科運営事務局・横山美咲

横山美咲(よこやまみさき) 1991年生まれ。血液型A型。金城学院大学・大学院(人間科学部心理学科)で心理学を履修。専門分野は行動心理学・社会心理学・人格心理学。2016年より復縁専科で夫婦カウンセラーとして勤務。夫婦問題の解決や恋愛相談など男女の愛情についてのアドバイスを得意としています。 心理カウンセラー・日本心理学会認定・認定心理士